運営していると、社会人軽音サークルを探している方がまず気にするのは、年齢層と、どんな曲をやっているかだと感じます。募集ページには「20代〜40代が活躍中」「初心者歓迎」と書いてあることが多いのですが、実際に何歳くらいの人が、どんな曲を演奏しているのかを数字で公開しているサークルは、私が調べた限り見当たりませんでした。
そこで、T-musicのデータを出すことにしました。2024年1月から2027年4月(出演予定)までのライブ59本・614バンド分の演奏アーティストと、公式LINEの友だち661人分の年齢・性別を集計しています。サークル選びの参考にしてください。
目次
このデータについて(出所と注意点)
先に、どうやって集めた数字なのかを書いておきます。都合よく見せるための加工はしていませんが、それぞれ限界があるので、そこも含めて公開します。
| 項目 | 出所 | 注意点 |
|---|---|---|
| 年齢・性別 | T-music公式LINEアカウントの友だち属性(n=661、2026年8月16日時点) | LINE社による推定値。また対象は友だち全員なので、在籍メンバー以外(問い合わせだけした方など)も含まれます |
| 演奏アーティスト | ライブ出演申込の「演奏するジャンル・アーティスト」欄。2024年1月〜2027年4月のライブ59本、614バンド分。 | 1バンドが複数アーティストを挙げた場合はそれぞれ1件と数えています |
個人が特定できる情報(氏名・連絡先・所属バンド)は一切使っていません。集計値のみを公開しています。
年齢層:20代が6割、30代が3割
まとめると、20代が63%、30代が33%、40歳以上は0%。最も多いのは25〜29歳で、全体の約4割を占めます。T-musicの募集対象は20〜40歳ですが、実際に集まっているのは20代後半から30代前半が中心、という結果でした(LINEを経由せずに参加した40代の方も10名ほど在籍しています)。
「社会人サークル」と聞いて30代・40代中心の場を想像していた方には、思ったより若いと感じるかもしれません。逆に20代前半の方にとっては、同年代が4分の1近くいることになります。
年齢差があっても和気あいあいと活動はしていますが、サークル選びで年齢層は後から変えられない要素です。公表されている「20〜40代」といった幅ではなく、実際のボリュームゾーンがどこかを見てください。年齢が離れている人同士がどれだけ話しているかも、見学で見ておきたいところです。
男女比:65対35。ただし年代で偏る
全体の男女比は男性64.7% : 女性35.2%(不明0.2%)。おおむね65対35で、3人に1人が女性です。
ただし、年代別に見ると偏りがあります。上のグラフで青(男性)と橙(女性)の比率を見てください。
- 女性はおよそ8割が20代(女性全体のうち20〜29歳が約78%)。30代前半は少なく、35歳以上は0%
- 男性は30代前半が厚い(男性全体のうち30代が約43%)。25〜29歳と30〜34歳がほぼ同じボリューム
5周年を迎えたばかりのサークルということもあり、「20代の女性」と「25〜34歳の男性」が多いのが実態です。この偏りは、全体の平均だけ見ていると気づけません。
よく演奏されるアーティスト(614バンド集計)
サークルの実態がいちばん出るのは、演奏している曲です。ライブ59本・614バンドの申込データから、演奏されたアーティストを集計しました。
7バンドが演奏したのは aiko / JUDY AND MARY / KANA-BOON / 結束バンド の4組、6バンドが演奏したのは Mrs. GREEN APPLE / SUPER BEAVER / THE ORAL CIGARETTES の3組。
5バンドは BUMP OF CHICKEN / My Hair is Bad / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT / くるり / カネコアヤノ / ハヌマーン / ポルノグラフィティ / マキシマム ザ ホルモン / ヤバイTシャツ屋さん / 相対性理論 / 緑黄色社会 の11組でした。
傾向としては2000年代以降の邦ロックが中心で、女性ボーカルのバンド(チャットモンチー・きのこ帝国・羊文学・SHISHAMO)が上位に多く入っているのが特徴です。アニメ由来の結束バンドが7バンドいるのもその表れで、アニメをきっかけにバンドを始めて参加した方が一定数います。
270組・その半分以上が1回きり
上位だけ見ると偏って見えますが、実際はかなり広く散らばっています。
登場したアーティストの半分以上(58.1%)は、たった1バンドしか演奏していません。これはサークルの性格をよく表している数字だと思っています。
人気アーティストのコピーバンドばかりが並ぶのではなく、「自分がやりたい1組」を持ち込んだ結果が、この長い裾野になっています。定番から外れた曲をやりたい人には、この裾野の長さが判断材料になるはずです。
T-musicでは、やりたいアーティストを複数持っている人が多く、ライブごとに違うメンバーと組んで、ジャンルの違う曲を演奏している方が目立ちます。固定バンドとして続いているのは、ジャンルよりメンバーの仲の良さを優先したい人同士という印象です。
ジャンルの内訳とオリジナル曲の比率
特定のアーティスト名ではなく、ジャンルで登録されたバンドの内訳です。
| ジャンル記述 | バンド数 |
|---|---|
| オムニバス(複数アーティストを混ぜる) | 20 |
| 邦ロック / ロック | 13 |
| アニソン | 11 |
| J-POP / ポップス | 8 |
| 弾き語り / アコースティック | 5 |
| オリジナル(自作曲) | 4 |
| ボカロ | 4 |
| シティポップ | 3 |
| ガールズバンド / V系 / R&B / メタル / 洋楽 など | 計11 |
オリジナル曲をやるバンドは1.5%
自作曲を演奏するバンドは614バンド中9バンド(1.5%)でした。内訳は自作曲だけが4バンド、コピーと混ぜるのが5バンドです。オリジナルも可としていますが、実態としてはほぼコピーバンドのサークルです。
「オリジナルをやりたい」方にとっては、少数派ではあるものの前例はあります。「コピーから始めたい」方にとっては、ほぼ全員が同じ入口です。
アニソン・ボカロは一定数ある
アニソン11バンド+ボカロ4バンド、加えて結束バンド(7バンド)などアニメ由来のアーティストを含めると、この領域だけで22バンド以上。過去にはアニソン・ボカロ中心の回を設けたこともあります。アニメ主題歌を歌うアーティスト名で登録しているバンドまで含めると、この数はさらに増えます。
このデータから言えること
自分たちのサークルの数字ではありますが、社会人軽音サークル一般について言えそうなことを整理します。
- 「20〜40代」の表記は幅が広すぎる。実際のボリュームゾーンは25〜34歳に集中していました。年齢層は公表の幅ではなく実態を確認したほうがいい
- 男女比は全体値だけ見ても意味がない。同じ「65対35」でも、20代前半と30代前半では見える景色が違う
- 演奏される曲は思ったより散らばる。270組中157組が1回きり。「定番しかできない」わけではない
- 社会人サークルはコピー中心。オリジナルは1.5%。オリジナル志向なら、そこを明示しているサークルを探すほうが早い(T-musicも今後はオリジナルに力を入れていく方針です)
サークルを比較するときに、こういう数字を出しているところがあれば、判断の材料が一つ増えます。出していないところでも、見学のときに「年齢層は実際どのあたりが多いですか」と聞けば、だいたい分かります。
このデータについてよくある質問
以下はT-musicの場合の回答です。募集条件などはサークルによって異なります。
Q. 40代でも参加できますか?
T-musicの募集対象は20〜40歳です。同年代が少ない環境になる可能性をご承知のうえで、それでも一緒に楽しめそうだと思える方はご相談ください。
Q. マイナーなバンドをやりたいのですが、組めますか?
過去に演奏されたアーティスト270組のうち、157組は1バンドしか演奏していません。定番から外れた選曲は珍しくありません。ただしメンバーが集まるかどうかは別問題なので、そこは結成時の相談になります。
Q. オリジナル曲をやってもいいですか?
可能です。実績としては614バンド中9バンド(1.5%)と少数派です。今後は作曲のサポートなども行っていく方針です。
Q. このデータはどのくらいの期間のものですか?
演奏アーティストは2024年1月〜2027年4月のライブ59本の申込データ(614バンド)、年齢・性別は2026年8月16日時点の公式LINE友だち属性(n=661)です。
データについて質問があれば、公式LINEからお気軽にどうぞ。集計できる範囲であればお答えします。
